カフェインと覚醒作用
カフェインと覚醒作用
カフェインには覚醒作用がありあます。
そもそも、眠くなる原因の一つに睡眠物質であるアデノシンがあります。
このアデノシンは、脳の活動を抑えたり、視床下部にある
ノンレム睡眠の中枢に働いて脳全体を眠らせたりする働きがあります。
アデノシンには頭の血管を拡張させる作用があり、
また、疲労感や安息感を誘う作用があります。
しかし、血管が拡張されると、血管が神経を刺激して偏頭痛の原因にもなります。
カフェインはアデノシンの働きを阻害するため、眠気に対する覚醒作用や
頭痛防止効果、交感神経を興奮させて覚醒作用を及ぼします。
また、カフェインはメラトニンを減少させるともいわれています。
メラトニンはホルモンの一種で、体温、血圧、脈拍を下げ、眠りを誘う作用があります。
メラトニンは脳の視床下部で分泌されますが、視床下部の一部である
視交叉上核が光を感知すると、その分泌を妨げる働きがあります。
朝など、明るいところで眠くなりにくいのはそのためです。
カフェインはメラトニン、アデノシンに作用し、ダブルの効果で覚醒作用を及ぼします。
カフェインを摂取すると、まず胃や小腸から吸収されます。
吸収の速度は比較的早く、口から入った45分後には99%が吸収されています。
カフェインを摂ってから血液中の濃度が最大になるまでは、
条件によってばらつきがあり20分〜1時間ほどかかります。
血液中のカフェインの濃度が半分までに減る時間は、
健康な人の場合2時間半〜4時間半くらいです。
そのため、カフェインが体内から減るまでは、カフェインを重ねて摂取しないようにしましょう。
また、カフェインによる覚醒作用は、
カフェインを摂取し続けていると耐性ができてしまいます。
カフェインの覚醒作用の耐性を作りたくない方は、
一日おきにカフェインを摂取することをオススメします。
そうすれば、カフェインの覚醒作用をうまく利用することができるでしょう。