カフェインと妊娠・妊婦
カフェインと妊娠・妊婦
カフェインは、妊娠中の妊婦さんは控えるべき成分です。
理由として、妊娠中に妊婦さんがカフェインを摂取すると、
流産や早産、胎児の発育不全の原因になると考えられています。
妊娠中の妊婦さんにとって不可欠な栄養として鉄分とカルシウムがあります。
カフェインを摂取すると、体内のカルシウムを尿に多く排出してしまいます。
また、カフェインは鉄分の吸収の妨げにもなります。
それ以外にも、妊娠中の妊婦さんが
カフェインを大量に摂取すると、胎盤を通してカフェインが胎児へ送られてしまいます。
ところが、胎児の肝臓は未発達である為、カフェインを代謝できず体内に残ってしまいます。
そうすると、胎児の発育障害や胎児が死亡する原因となってしまいます。
また、妊娠中の妊婦さんだけでなく
出産後で授乳期間中のママさんもカフェインの摂取は控えたほうがいいでしょう。
なぜなら、母乳を通してカフェインを赤ちゃんが摂取してしまい、
赤ちゃんの落ち着きがなくなったり、興奮して泣きやまなかったりする事があります。
また、乳幼児突然死症候群の原因になり、
カフェインを摂取することで発症の可能性が高まるという事例もあります。
カフェイン摂取量と妊娠・妊婦
ちなみに、妊娠中の妊婦さんのカフェインの摂取量の限度については
世界各国で様々な研究データがあります。
スウェーデンの研究
スウェーデンの研究では、1日100mg以上のカフェイン摂取する妊婦さんに
流産する人が多く、摂取量が増加するごとに流産・死産のリスクが増加する報告があります。
アメリカの研究
アメリカの研究では、1日600mg以下の摂取量であれば、子宮内胎児発育遅延、
低体重出生児、早産・死産の危険性はほとんどなかった結果もあります。
イギリスの研究
イギリスの研究では、低出生体重児を出産するリスクを
妊娠8〜12週の妊婦さんを対象に検証しており、
カフェイン摂取が100mg以下の妊婦さんと比べています。
カフェインを1日に100〜199mg摂取する妊婦さんでは
低出生体重児を出産するリスクが20%高くなり、
200〜299mgでは40%、300mg以上では50%と報告されています。
このように国によって、妊娠中の妊婦さんのカフェインの摂取量の限度が異なっています。
実際のところ、国によって、
女性の体格や体内状況、食生活、カフェインの代謝機能など異なると思われます。
どうしても、カフェインやカフェイン入りの製品が我慢できないときは、
胎児に関してあらゆるリスクを考えると、一日あたり100〜150mg以下にしましょう。
できれば、「デカフェ」「カフェインレス」「ノンカフェイン」の製品を利用しましょう。
「デカフェ」と「カフェインレス」と「ノンカフェイン」の違い
「デカフェ」「カフェインレス」「ノンカフェイン」の違いはわかりますか?
実はそれぞれのカフェイン含有量の違いによるものなのです。
「デカフェ」とは、簡単に言えば、
元々カフェインを含んでいる製品からカフェインを取り除いたものです。
元々カフェインの含まれていたものから取り除いているので、
どうしても100%カフェインを取り除くことはできず、若干のカフェインが残っています。
「カフェインレス」とは、元々カフェイン含有量が少ない製品をのことをいます。
これは、カフェインを取り除いたものではなく、
元から少ない状態ということが「デカフェ」と違うところです。
「ノンカフェイン」とは、元からカフェインが全く含まれていない製品のことをいいます。
カフェインが身体に合わない場合や、
妊娠中などの場合はノンカフェイン表示のものを選ぶとよいでしょう。
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