カフェインと脳
カフェインと脳
カフェインは脳に直接的に作用し、
脳機能の向上にも効果が期待できます。
カフェインの脳の作用に関しては、多量のカフェインは必要ないとされています。
そのため、カフェインがちょっと苦手だなという方でも効果を得ることができます。
脳機能の向上に必要なカフェインの摂取量は、約100ml程です。
カフェイン約100mgは、コーヒーでいえば約 1〜2杯分にあたります。
これくらいの量であれば、勉強中に摂取できると思います。
カフェインを摂取した時の脳機能の向上の効果としては、
短期記憶に関連する前頭前野と、注意力に関連する帯状回の活動が活発になります。
脳は、大きく大脳、小脳、脳幹の3つにく分かれています。
そのうち、脳全体の重さの約80%を占めているのが大脳です。
大脳には、主に思考や判断し行動する「前頭葉」、
主に知覚や感覚を司る「頭頂葉」、視覚を司る「後頭葉」、
聴覚や記憶を司る「側頭葉」の4つの部分があります。
このうちの「前頭葉」の大部分を占めるのが「前頭前野」とよばれる部分です。。
前頭前野の活動が活発化することで、
計算機能、記憶力の向上など、脳の処理機能がよくなるとされています。
つまりは、コーヒーなどを飲みながら勉強をすることで、
勉強の効率アップが望めるということになります。d
また、このようなカフェインの脳への効果は、
勉強だけでなく、日々の仕事の効率化や生活、趣味の充実化を図ることができます。
さらに、カフェインは、脳のアデノシン受容体に結合します。
アデノシンは、体のエネルギー源である
アデノシン三リン酸(ATP)という物質の代謝産物です。
アデノシンは、簡単にいえば睡眠物質の一つです。
このアデノシンは、脳を覚醒させる神経伝達物質の一つである
ヒスタミンの放出を抑える働きがあることがわかっています。
ヒスタミンの放出が抑制されること脳の覚醒作用が弱まります。
アデノシンがアデノシン受容体に結合すると、
強い疲労感を感じるようになり、体を休めるように脳からサインがでてきます。
それが、集中力が切れてしまったり、眠くなってくるなどの原因になるのです。
カフェインを摂取すると、カフェインがアデノシンの代わりに受容体に結合します。
すると、アデノシンの働きが阻害されて覚醒作用が高まり、脳細胞の活動スピードが上昇します。
この、脳機能の活動を維持するためには、
少量のカフェインを継続的に、摂取するようにしたほうがよいとされています。
そうすれば、脳機能のレベルが高い状態を保てます。
カフェインと脳細胞の増加
この他にも、カフェインには脳機能に良い作用があります。
それは、カフェインの摂取によって、脳細胞の増加にする可能性があるというのです。
ここからは、Health Net Media/ヘルスネットメディアを参照です。
イスラエルの研究チームがカフェインを神経細胞に加えると
樹状突起がより長く成長し、棘や枝分かれも新たに形成されることを発見しました。
研究では、記憶や学習を司る海馬といわれる脳細胞に
カフェインを加えたところ、細胞内のカルシウムのレベルが増加し
細胞の大きさが33%拡大することが分かったといいます。
また、動物実験では、カフェインとアルコールを
ネズミに脳卒中の起きる直前と、起きてから2時間以内に投与したところ、
脳卒中の損傷が80%減少することが確認されたといいます。
この場合の摂取量は、人間の摂取量に換算すると、
コーヒー約カップ2杯分、アルコールは1杯分ほどだそうです。
まだまだ、動物実験の段階ですが、カフェインは脳機能の向上が期待できそうです。
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